横山アマがやり過ぎだったと自省した☗7七金の局面です。

【 65手目  7七金まで 】


65手目以下の指し手
☖6五銀     ☗7六金
☖同    銀    ☗7一飛
☖2七歩  (70手目)

横山アマは、☗7一飛に期待しましたが、☖2七歩が激痛、決め手だったようです。広瀬八段と屋敷九段は、ここでこの歩打ちができるとはただならぬ才能であると絶賛した手です。


【 70手目  ☖2七歩まで 】


70手目以下の指し手
☗7八飛     ☖6七銀成
☗8四角     ☖7七桂
☗5九玉     ☖7三桂(76手目)

☖2七歩に同飛は横利きが消え、逃げるにも適当な逃げ場がありません。
控え室で検討の宮本広志五段によると、
☖2七歩に対して(1)☗3三角成☖同金☗3一飛成☖2八歩成(2)☗2七同飛☖6七銀成☗3三角成☖同金☗3一飛成。(1)(2)いずれも☗3一飛成が詰めろではないため先手負け。(3)☗6八飛☖5六桂で先手負け。

☖2七歩に代えて☖6七銀成も先手は勝ちづらいと言います。☖6七銀以下、☗3三角成☖同金☗3一飛成☖6六角が、3三金にひもをつけながら☖7七桂☗5九玉☖6九金の詰みを見せられて先手負け。

横山アマは(2)☗2七同飛の変化で☗2二歩成が利き、そうなれば勝ちだと考えていました。☗2七同飛以下、☖6七銀成☗2二歩成☖同銀☗3三角成☖同銀☗2一飛上成(A1図)

しかし、ここですかさず、☖7七桂☗5九玉☖6九金☗4八玉☖9三角!(A2図)で7一飛をす抜かれてしまいます。横山アマは☗2二歩成が成立しないことに気づき、これが最大の誤算となりました。

また横山アマは、(4)☗9八飛の逃げも考えました。☗9八飛以下、☖7二角☗3三角成☖6一金で飛を捕獲され、次の☖2九飛がきびしいのです。



【 参考A1図  ☗2一飛上成まで 】


【 参考A2図  ☖9三角まで 】



【 76手目  ☖7三桂まで 】 


76手目以下の指し手
☗7七飛     ☖同成銀
☗7三角成  ☖同金
☗同飛成     ☖8九飛(82手目)

☖7三桂が最後の決め手でした。両者ともここで勝負がついたことを悟ったようです。横山アマは、☖7三桂に代えて☖7二角 〜 ☖6一金打で飛車を取られて負けと読んでいたようです。☖7二角に☗6二角成☖同玉☗8二金は、☖6九金☗4八玉☖9三角! やはり金をす抜かれてしまいます(B図)。

よって先手は☖6九金ができないような☗7七飛と桂をはずしてから☗7三角成としました。


【 参考B図  ☖9三角まで 】



【 82手目  8九飛まで 】


89手目以下の指し手
☗6四桂     ☖同    歩
☗7二龍     ☖6二金
☗6三金     ☖4一玉
☗7一龍     ☖5一桂
☗6二龍  (91手目)

後手に金がある限り詰みはありませんでした。☖6二金以外の合駒は☖4一玉に☗6一龍とできて詰んでしまいます。
最後の最後までよく読んでいるものです。トップ同士の戦いは本当に見応えがあります。

【 91手目  ☗6二龍まで 】


91手目以下の指し手
☖7九飛成   ☗4八玉
☖4九龍      ☗同   玉
☖7六角      ☗5八桂
☖同角成      ☗同   玉
☖7六角  まで100手投了



☖7六角を見て横山アマが投了しました。投了図以下は☗5七玉☖6七角成☗4八玉☖5九銀☗3八玉☖2八金まで。


終局時刻は16時31分。


消費時間

☗横山アマ2時間34分

☖藤井2時間33分


【 まとめ 】


藤井四段は、序盤は対応が分かりませんでしたと言うとおり、前例のない手探りの戦型になりました。


横山アマは、49手目☗3七桂で主張が通ったと5三玉頭狙いに持ち込みました。


48手目☖5三歩に代えて☖5四歩☗同銀☖5三歩と「収めるのが無難だった」と藤井四段。先手は63手目☗6五桂に代えて何はともあれ☗6八銀でした。


横山アマの誤算は、


(1)56手目あたりで☗2二歩成が不成立であったこと。

(2)69手目☗7一飛に期待しましたが「攻めの厳しさを見誤りました」と。


☖2七歩の一発で一縷の望みは打ち砕かれました。


感想戦は17時16分に終了した。



【 参照 】
日本将棋連盟ライブ
Abema TV


初稿 V01 2017/05/05
更新 V00 0000/00/00